ヒントとツール
作成者: グレース・エリス
2020 年 7 月 29 日
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この半年間、世界中の施工会社がデジタル ソリューションの採用と導入を急速に拡大しています。コンサルティング会社のマッキンゼーは、「約 8 週間で消費者と企業によるデジタル採用を 5 年分前倒しした」と言います。
デジタル トランスフォーメーションの加速によって、建設施工テクノロジーを採用し、最大限活用するチームの能力は、これまで以上にビジネスとプロジェクトの成功に不可欠となりました。しかし、1,000 人を超える建設の専門家を対象とした新たな調査によると、新しいテクノロジーへの投資は十分に活用されていないとのことです。事実、37% が過去 1 年に企業が投資したソフトウェアの使用が徹底されていないと報告しています。
各企業はこれ以上、デジタルへの投資を途中で挫折してはいられなくなっています。我々は建設会社によるテクノロジーの導入と採用を成功させる計画作成を、Autodesk のカスタマー サクセス チームに依頼することにしました。その役割は建設チームが適切なテクノロジー プログラムを使用して、目的とするビジネス目標の達成を支援するものです。下にスクロール(またはメニューを使用してナビゲート)し、エキスパートが建設施工テクノロジーの導入を進める方法をご覧ください。
「注意すべき主なポイントがいくつかあります。
– エミリー・リウ、Autodesk Construction Solutions、カスタマー サクセス マネージャー
「リーダーと主な支持者、役割、責任を特定し、全社的にフォルダ構造を標準化することが、成功の鍵となります。リーダーとなる支持者を特定できなければ、タスクをタイムリーに割り当てられなかったり、複数の個人に重複して割り当てる可能性があり、その結果、採用が遅くなります。
他の支持者は、社内の特定の機能やモジュールについてリーダーより詳細なレベルを把握するエキスパートになります。リーダーは、より高いレベルのすべてのユーザにアカウンタビリティを指示しています。」– スコット・T・カールソン、Autodesk Construction Solutions、カスタマー サクセス マネージャー
「導入を成功させるための計画に関する考慮事項を 2 つ紹介します。
– ジェイ・ベッカーズ、カスタマー サクセス マネージャー: AEC 業界、指名アカウント
「カスタマー サクセス マネージャーの視点から見ると、効果的かつ慎重に計画された販売後調査は、ソフトウェア購入の真の理由を知るために不可欠なものだと思います。お客様が解決を求めている問題を理解しなければなりません。CSM にとっては、これによってプロセスで発生した問題を修復し、ワークフロー間に存在する問題を解消し、最終的にはお客様と長期にわたるパートナーシップを確立するためのツールとなります。」– ミカエラ・スコッティ、Autodesk Construction Solutions、カスタマー サクセス マネージャー
「実装を成功させるための計画で考慮すべき主な問題には、次のようなものがあります。現在、会社/チームではどのシステムを使用していますか?テクノロジーの影響を受ける主なワークフローは何ですか?現在の問題点は何でしょうか? また新しいテクノロジーでそれをどのように利点に変えるでしょうか?新しいテクノロジーをパイロット プロジェクトとして展開しますか? あるいは、組織全体を対象として展開しますか?どのチームが関与するのでしょうか?」– クリスチナ・ポルヤノフ、Autodesk Construction Solutions、建設業カスタマー サクセス マネージャー
「AEC 業界では、お客様は現在の QA/QC 規格とポリシーを確認し、関連するチェックリストとアクション項目すべてに新たな COVID-19 基準が含まれていることを確認する必要があります。」– スコット・T・カールソン、Autodesk Construction Solutions、カスタマー サクセス マネージャー
「現在は、すべてをデジタル化する必要があります。COVID-19 以前は、多数の建設施工会社が対面でのつながりを重視していたため、リモートやバーチャル トレーニングに参加しようとはしませんでした。現在の状況は、リモート トレーニングを採用して、必要なものを迅速に手に入れる手段として各社による受け入れを加速させています。建設業では、テクノロジーの利用がさらに広がったように思われます。当社のチームにとって、このことは対面による高品質なトレーニングをリモートで提供する方法を再考するきっかけとなりました。ある意味では、これによってより効率的かつ効果的なチームになることができました。
また、一般的なリスクに関する考慮事項にも注目しました。たとえば、TradeTapp 社では、多数の顧客が下請業者からの金融、保険の安全性に関するデータの収集に熱心になり始めていることに気付きました。あるいは、取引相手の企業の健全性に関して的を絞った質問をしています。新たな技術革新が採用される中、COVID によるリスクや整備すべきものを特定するために使用されるようになっています。」– エミリー・リウ、Autodesk Construction Solutions、カスタマー サクセス マネージャー
「当分の間は、リモート学習が新しい標準となるでしょう。共感の表現や直接実装およびオンボーディングなどの活動の表現は、これまでどおりに実践していくことは難しくなります。これは CSM としては、お互いの物理的な距離に関係なく、顧客ベースとつながるチャンスです。この予期しない状況の中、お互いに理解し、受け入れ、どのように行動するかを知る必要があります。」– マイケル・スコッティ、Autodesk Construction Solutions、カスタマー サクセス マネージャー
「抵抗を乗り越えるには、最初の一歩にすぎませんが、ユーザ事例と成功事例が役立つでしょう。過去成功したものの 1 つは、製品を試してその潜在的価値を見出そうとする少人数のチームを特定することです。これによって、カスタマー サクセス マネージャーがチームのワークフローに焦点を合わせ、プラットフォーム上でプロジェクトを実行することができるようになります。その結果、この関与を通じて当社が提供した特定の価値を実際につかむことができます。
たとえば、チームが BuildingConnected の使用を開始すると、入札パッケージの準備にかかる時間の節約、下請業者の対応の改善、下請業者のデータベース管理にかかる時間の節約など、チームにとって重要な価値を特定できるようになります。特定のプロジェクトから当社が提供してきたこのような価値を特定できれば、組織全体でそのプロセスと成功を繰り返すことは簡単です。そのチームの成功を利用して、主軸となるケースを作成できます。これによって、全員を巻き込む雪玉効果が現れます。」– エミリー・リウ、Autodesk Construction Solutions、カスタマー サクセス マネージャー
「アカウンタビリティを作り出すリーダー支持者を特定することが鍵となります。
外部ユーザについては、早期に基準を設定することが最善の策であり、将来のプロジェクト契約に含める必要があります。」– スコット・T・カールソン、Autodesk Construction Solutions、カスタマー サクセス マネージャー
「役立ちそうな戦略がいくつかあります。
– クリスチナ・ポルヤノフ、Autodesk Construction Solutions、建設業カスタマー サクセス マネージャー
「最も優れた戦略は、利用開始トレーニングを実際の会社の資材やプロジェクトのサンプルで実践することです。たとえば顧客へのトレーニングの実施中に、BIM 360 を介して現在の提出物や情報提供依頼を使ったプロジェクトをライブで設定します。また、正式なトレーニングでは、懸念事項への意見や質問を述べることがためらわれることがあるため、チームがあらゆることを話し合える Q/A を設定することが重要です。」– スコット・T・カールソン、Autodesk Construction Solutions、カスタマー サクセス マネージャー
「クラスルームでのトレーニング方法やオンサイト プロジェクトのサポートが変更されても、バーチャル実装ならうまくいくでしょう。このような厳しい状況の中では、人々のやる気や取り組みを次のバーチャル セッションにつなげることが困難になっています。そのためセッション自体を短くし、予定のセッション数を増やせば、モチベーションを維持しやすくなることに気付きました。
そのため、e ラーニングやランチ セッション、コーヒー コーナー、カスタマイズしたウェブページ、成功事例、プロジェクト ビデオなど、さまざまな形式でコンテンツを提供することが有益だからです。このすべてをカスタマイズして、人々を惹き付けて新しい働き方を取り入れるようにする必要があります。プロセス全体を通して、チームと十分な確認を行ってください。全員が使用を開始できるようにするには、実装計画に十分に時間をかけると良いでしょう。」– ジェイ・ベッカーズ、カスタマー サクセス マネージャー: AEC 業界、指名アカウント
「ここは、実装がよく失敗する分野です。会社がまったく成功を測定しない、あるいは科学的に実証された測定を求めているような場合、たいていは役立つものにはなりません。
実装を測定するには、ステップごとのアプローチを推奨します。最初に、実装しようとしている新しいテクノロジーのメリットを理解しておく必要があります。これは価値の仮定と呼ばれます。これは時間とコストの節約、または別の価値を正確に測定するものですが、最初はたいてい、勘でしかありません。次に、パイロット プロジェクトで価値の仮定の検証を開始します。ここでさらに価値のエピソードと例を文書化します。プロジェクトが多いほど、指標がよくなっていきます。ただし、最初はシンプルに保つことが肝要です。実装より成功の評価に時間をかけすぎてはいけません。規模を展開するための検証が可能になれば十分です。新たなワークフローの規模を展開する準備ができたら、大々的な採用を評価します。つまり、どれだけの人数、プロジェクト数で新しいワークフローが利用され、そこからメリットが得られるかということです。」– ジェイ・ベッカーズ、カスタマー サクセス マネージャー: AEC 業界、指名アカウント
「顧客には、純粋な数字やパーセンテージではなく、どれだけビジネス目標に沿った成功にできるかを考えるように促しています。新しいテクノロジーは実際に、ビジネスの成長と継続的な改善に役立っているでしょうか?それが、価値ドライバーと呼ばれるものです。日常的に会社のモチベーションを高めるものは何でしょうか?より多くの仕事を獲得することでしょうか?最高品質を確保することでしょうか?手戻りやコストを削減することでしょうか?そのどれであっても、会社が重視する成果を達成することです。
テクノロジーによって望ましい成果が得られるかどうかを包括的に理解するには、定量的な測定と定性的な測定の両方を行うことが重要です。」– エミリー・リウ、Autodesk Construction Solutions、カスタマー サクセス マネージャー
グレース・エリス
Autodesk、Digital Builder Blog 編集主任