特殊な請負業者
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BN Electrical は、商用施設の電気設備工事請負業者として、オーストラリア全土の主要な医療、科学、教育施設を専門に扱っている企業です。その使命は、イノベーションを取り入れ、社員の潜在能力を最大限に活用することによって、期待を上回る結果を出すことです。
より少ない予算で、施工計画をコンパクト化しながら、より質の高いサービスを提供する期待が高まっていることか
ら、BN Electrical は 2018 年にデジタル トランスフォーメーションに踏み切りました。 目標は、2019 年までに完全な
ペーパーレス化を実現して、より良いドキュメント管理を行い、コミュニケーションを改善し、プロジェクトのリ
スクを軽減することでした。
「私たちはペーパーレス化への舵を切る決断をしました」と BN Electrical のマネージング・ディレクタである Matthew Bien-Izowski 氏は言います。「将来の目標は、未来を変えるだけでなく、スタッフの機能性と生産性を測定可能なレベルまで向上させる、完全なデジタル環境を運用することです」
現在のデジタル ツールを駆使すれば、問題なく実現することができるでしょう。BN Electrical が Autodesk Construction Cloud™ の PlanGrid を使用して紙から脱却し、デジタル媒体へと移行した方法とその理由をご覧ください。
「私たちはスマートな社会に生きるスマートな人間です」と Bien-Izowski 氏は言います。「個人として、自分達が、何をし、何を考え、何を食べたかを追跡し、それらすべてを写真に撮って、送信し、人と人が社会的につながるため、私たちは既にソフトウェアを日々使用していました。データ管理とコミュニケーションについて、同じ方法をビジネスにも適用しない手はありません」
ドキュメントの山が作られることがない、あちこちにファイリング キャビネットを置かずにすむという明らかなメリットのほかに、Bien-Izowski 氏はこの大きな決断を下した主な理由として、次を挙げています。
優れた接続性:クラウドのプランを使用することで、共同作業者は互いに素早く連絡を取り合うことができ、データの到着を待たずに先に進めたり、対応することができます。これにより、チームは最新のモデル情報にアクセスできるため、作業のやり直しが少なくなります。
自動化されたレポート:自動化されたレポート機能により、チームは収益性の高い活動に集中することができ、全員の生産性が向上します。
誤った解釈を招くリスクを低減:すべての共同作業者は、マークアップ、指摘事項、変更、図面、モデルをリアルタイムで表示できるため、コミュニケーションが合理化され、解釈ミスを最小限に抑えることができます。
顧客満足度: ペーパーレス化に抵抗感を示すクライアントもいますが、デジタル化によって新たなレベルのリアルタイムのレポート、透明性、品質、説明責任が実現する姿をみれば、ほとんどの人は喜んで賛同するでしょう。
サステナビリティの向上:デジタル ファイルは管理、整理、アクセス、保存が容易で、プロセスをより効率的かつ持続可能なものにします。
「ペーパーレス環境のメリットは、デメリットをはるかに上回ります」と Bien-Izowski 氏は言います。
「革新的な施工管理ソフトウェアとテクノロジーをビジネスに導入することで、理想的な環境を、より早く、より適切な情報と共に実現できるようになりました。」
この移行プロセスを実行するにあたり Bien-Izowski 氏は、「単に紙をなくし」、BN Electrical のチーム メンバー全員にタブレットを提供しただけだと言います。新技術の導入にあたり、BN Electrical は計算されたアプローチをとりました。
第一に、PlanGrid を使用して、リアルタイムでタスクを設定し、追跡することから始めました。これにより、タスク
追跡プロセスが合理化され、チームがこのテクノロジーに精通できるようになりました。
第二に、設計図にレイヤーを使用し、写真やスケジュールを添付して参照しやすくしました。この手順により、コミュニケーションとコラボレーションの効率性が向上し、すぐにチームの全員がこのテクノロジーを使いたいと思うようになりました。
時間の経過とともに、PlanGrid の使用頻度は増えていきました。現在、次のようなコミュニケーション、トラッキング、計画作業の大部分にこのシステムが使用されています。
PlanGrid から直接サプライヤへの注文を作成する
品質管理を監督することで、作業のやり直しや資材の無駄を最小限に抑える
配送や配送伝票を追跡する
現場での物の移動方法をリアルタイムで調整する
「このような透明性は、私たちが説明責任を果たすのに役立ち、クライアントに舞台裏を見てもらうことで、これまで以上にプロセスへの関わりを実感してもらうことができます」と Bien-Izowski 氏は言います。
デジタル移行のプロセスが段階的であったことは認めながらも、Bien-Izowski 氏はそれが非常に素早く達成されたと強調します。
「時間は貴重なもので、私たちはその時間を最大限に活用することを信条としています」と彼は言います。「時間をかけてペーパーレス化しても意味がありません。調査を行い、実用化に向けたテストも実施した上で、それぞれの現場ごとにペーパーレス化を行い、モバイル タブレットを配布しました。」
最初の移行作業には本社スタッフによる数時間程度の専属作業が必要でしたが、その後は継続的に時間を短縮することができました。膨大な書類の山をチーム メンバーが精神的な支えとして使用しないように、ありとあらゆる紙を排除しました。その後、ペーパーレス化は維持されています。
BN Electrical は現在、1920 年代に建設された、象徴的な 6 階建ての有名建築物として知られる、メルボルンのスワンストン ストリートに位置するキャピトル シアターの再開発に取り組んでいます。
「敷地内を移動するのはかなり骨の折れる作業でした」と Bien-Izowski 氏は回想します。「現場に入り、設計を進めていくうちに、現場の状況がドキュメントの内容と違っていることに気づきました」。 施工期間中の 12 ヵ月間、チームは 100 を超える建築上の変更とサービス の変更をキャプチャ、追跡、管理しました。
デジタルへの移行は、BN Electrical が期待していた以上のメリットをもたらしています。効率性と生産性の向上、作業のやり直しの削減、顧客満足度の向上は言うまでもなく、紙、インク、印刷のコストだけで 1 ヵ月に 800 ドルもの節約が見積もられています。
「大規模なプロジェクトでは、ドキュメントの量が膨大になるため、その管理が課題になることがあります。」と Bien-Izowski 氏は言います。
「アプリの開始、ドキュメントのマークアップ、同僚へのタスクの割当がすべて同じデバイスから行えるということは、依頼の電話をかけ、ドキュメントを印刷し、それに書き込み、スキャンしてドキュメント ライブラリに保存し、メールを作成するよりも、明らかに時間の短縮になります。」
キャピトル シアター プロジェクトでは、チームは PlanGrid を使用して編集可能なタスク レポートを作成し、必要なケーブルの技術データ、ケーブルのスケジュール、ラベリング要件、および各ケーブルの敷設を完了するための配線規制が記載された敷設場所の図面にデジタルで埋め込みました。こうすることで、過去に直面してきた問題を克服することができました。
各ケーブルは明確に識別され、期限も含めて設置するタスクとして各メンバーに割り当てられていたため、タスクに関する連絡ミスは発生しませんでした。
クライアントによるケーブル位置やケーブル タイプの変更は、タスク情報を編集し、[保存]をクリックするだけで、リアルタイムで即座に更新されました。
先に調査されたケーブルの経路が明確に地図化され、写真や図面が提供されたため、ケーブルは無駄なく迅速に敷設されました。また、すべてのプロジェクト関係者は、プロセスの進行に合わせてリアルタイムで最新情報を受け取ることができるようになりました。
透明性のある進捗状況の追跡とレポートは、完了したタスクと残っているタスクの正確な特定につながりました。
品質管理の精度が向上し、正しいケーブルが正しい場所に最も安全な方法で敷設されていることを知り、大きな安心感を得ることができました。すべてのタスクには、写真を含む署名入りの検査テスト計画が添付されました。
デジタル化によって、BN Electrical は、現場における最大のコストと不満要因のひとつである作業のやり直しをゼロにするなど、割り当てられた予算より 12 % も下回ってプロジェクトを完了することができました。
ペーパーレス化によって、組織内の全員がより柔軟に望む結果を達成できるようになり、デスクワークから解放され、情報を得るためにペーパーワークをしたり、現場を訪ねたりする必要から解放されました。
BN Electrical は、クラウド ベースのドキュメント管理ソフトウェアを導入し、紙媒体での提出物を止めることにより、プロジェクト ドキュメントについての考え方、ひいてはその管理方法に革命を起こしました。これにより、業務はさらに合理化され、コミュニケーションが改善され、プロジェクトのリスクが軽減されるようになりました。
BN Electrical は将来を見据えて、引き続き変化を受け入れ、クライアントに質の高いサービスを提供するための歩みを止めず、プラクティスを革新する方法を追求し続けています。これを達成するために、BN Electrical は「25by21」目標を掲げ、デジタル業務を 25% 自動化し、プロジェクトを 25% プレハブ化する計画を立てました。テクノロジーの力と価値を通じて、BN Electrical は、品質に妥協することなく、複雑で高度なプロジェクトをコラボレーションにより成功へと導く方法を理解しています。