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建設におけるサステナビリティの加速: どのようにテクノロジーがビジネスチャンスをもたらすのか

テクノロジー

作成者: Mike Pettinella

2021 年 3 月 16 日

購読にかかる時間 4分間

「最近では、サステナビリティの目標を持たないことは受け入れられない。自分たちの役割を果たさない昔ながらの会社で働きたいと思う人はいない。」- Asvor Brynnel 氏、コミュニケーションおよびサステナビリティ責任者、Assemblin

サステナビリティは、近年、急速に世界的な最重要課題となっています。世界経済フォーラムによると、環境問題は私たちが直面する世界最大のリスクであると言われています。

行政機関、顧客、従業員、投資家は企業がより多くのことを行うことを望んでおり、欧州グリーン・ディールから国連の持続可能な開発目標に至るまでの枠組みは、あらゆる産業に変化を義務付けています。

建設の分野では、より持続可能な企業になることで、幅広い活動に影響を与えるでしょう。皆さんのビジネスは、建設の環境への影響を減らすことや、ニーズの変化に適応できるアセットを作ること、または従業員や居住者の快適な環境を保護することなどに焦点を当てることもあるでしょう。

業界全体を見渡すことで、さまざまな企業がどのようにサステナビリティにアプローチし、将来のビジネス機会に対応し、技術が果たすことのできる役割を認識しているのかを知ることができます。

そこで、Frost & Sullivanを提携先に選び、欧州の建設業を対象にサステナビリティに関する新たな研究を依頼しました。

建設業界のサステナビリティを推進しているものは何でしょうか。

建設業界は、かつてないほどサステナビリティに注目しています アイルランド、英国、北欧、ベネルクスの 200 社を対象に行った調査では、10 社に 1 社がサステナビリティを戦略の重要な要素であると回答しています。

その主な要因は何でしょうか。従業員(67%)とサプライ チェーンおよびパートナー(64%)も大きな影響を与えていますが、企業の84%にとっての要因は顧客とクライアントです。

企業は、より持続可能な企業を目指して、今後5年間に平均1.1億円(900,000ユーロ)を投資する計画です。例えば、サステナビリティに関するサプライチェーンとの連携強化、そして持続可能なアプローチの取得の簡素化のため、7割の企業がテクノロジーに投資しています。

ビルディング インフォメーション モデリング(BIM)は、持続可能性イニシアティブ(36%)で最も一般的なツールの1つで、オーナーとプロジェクト チームが、よりデータをベースにした意思決定を行うことを可能にします。

また、非常に前向きなことに、企業はすでに、資源のより良い活用(75%)を始めとして、サステナビリティ イニシアティブから多くのメリットを得ています。次は、エネルギー消費の削減(62%)とプロジェクト品質の向上(50%)です。これは、持続可能性を高めることが、ビジネス全体のパフォーマンス向上にもつながることを示しています。

サステナビリティを加速させるものは何でしょうか、その阻害要因はどこにあるのでしょうか。

建設会社は、サステナビリティへの道のりに多くの阻害要因があると指摘しています。財源不足(40%)と従業員のスキルアップとトレーニング(35%)が最も多く、また、サステナビリティに対する認識も障害となりえます。建設会社の半数はサステナビリティをコスト削減活動として捉えている一方、実際に、何らかの形でコスト削減につながると考える企業は16%にとどまっています。

ここで、リーン コンストラクションが重要な役割を果たす可能性があります。エラーの削減、無駄の最小化、品質の向上は、サステナビリティをサポートするだけでなく、プロジェクトやビジネス全体のパフォーマンスを向上させることができます。回答者のほぼ半数(47%)が現在リーン コンストラクションを使用しており、その重要性は今後ますます高まると考えています。

建設の専門家は、産業の炭素排出量(53%)を削減する可能性が最も高いアプローチはプレハブ工法であると考えています。

*Landsec のサステナブル デザインおよびイノベーション マネージャである ils Rage 氏は、*ロンドンのプロジェクトにおいて製造性を考慮した設計手法により、必要な材料の量も最適化されたと説明しました。

「ちょうど今年、ロンドンのサザックにある工房で、私たちは部品のキットから作るように組み立てられた建物を設計しました。それにより、必要な材料の量を最適化して削減することもできます。そのため、この建物では従来の工法に比べてEmbodied Carbon(材料に内包された炭素量)が約 20%減少していることが分かりました」

サステナビリティの推進は、さらに、新たなサービスのビジネス機会を創出します。専門家は、スマートインフラ、ネット ゼロ エネルギービル、サービスとしてのサステナビリティが、彼らのビジネスにとって最大の可能性を秘めていると考えています。建設に新しい異種な材料を使用する機会は増加していますが、これらの対策の多くは、今日の動的なデジタル記録の作成に依存します。

サステナビリティの促進

建設業界は、サステナビリティの改善のためにテクノロジーを活用することで得るものが多いでしょう。そのメリットには、品質の向上、廃棄物の削減、生産性の向上などがあります。

アセットはより適応可能になり、オーナー、利用者、居住者に対してライフタイムを通じてより良い価値を提供することができます。そして、企業はお客様、従業員、パートナーにとってより魅力的になり、競争優位性と長期的な成功を支えます。

Frost & Sullivan レポートの詳細な調査結果と分析について。デジタル サステナビリティ: 設計と製造、および建築/エンジニアリング/建設(AEC)産業のためのゼロ エネルギーへの道 全文のダウンロード。

Mike Pettinella

オートデスクの建設ソリューション、EMEA ディレクター